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マリノス

マリノスの戦い方は多様化。辛勝の裏側を振り返る。【J1第28節 FC東京戦】

投稿日:2020年10月25日 更新日:

こんばんは、nishiです。

本日はかずおさん主催のマリサポフットサルに参加させていただきました!

同じチームを応援している者同士ということもあり、初対面でも連携が上手く取れて楽しかったです。

余談はさておき、レビューに入っていきましょう。
今回は昨日行われた第28節FC東京戦のレビューです。

①スターティングメンバー

東京は中5日、マリノスは中2日と相変わらずハードな日程が続きます。

前節は4-3-3でしたが、今節はマルコスシステム。
選手の起用次第で、フォーメーションを変更しつつ戦うことができるようになってきました。

前節から7人をターンオーバーし、朴、松原、畠中、伊藤が連勤。
それにしても、最近のCBコンビの安定感は素晴らしいですね。

特に、伊藤の成長は目を見張るものがあります。

②前節との比較

前節のレビューはこちら

まずは攻撃面について。

名古屋戦で特徴的だったのはSBがビルドアップに関与し、IH2枚が高い位置を保つ、いわゆる「偽SBシステム」でした。
フォーメーションが変わった今節も偽SBを継続。

ただし、後ろに重くなることを避けるため、ボランチの片方は高い位置に出ていました。
つまり、形としては前節と変わらないということです。

しかし、このシステムは後に調整されることになります。

続いて守備面について。

名古屋戦のレビューでお伝えした通り、前節は4-1-4-1のシステムを構築し、
「トップの選手が片方のCBを切りながらプレス。パスが出たら2列目の選手が緩くプレスをかける」
という方法で守備を行っていました。

しかし、この試合では今まで通りのハイプレス。

これは、

①両WGがスピードに長けていること
②東京の2トップはスピードがあるので裏に蹴られないようにすること

の2点を考慮しての変更だと僕は考えています。

確かに、前節のような徐々に追い詰めるプレスでは東京相手には裏にバンバン蹴られてしまいそうですよね。

ここまで考えて選手をローテーションさせているのであれば、マリノスの戦い方の幅は相当広がっていると思います。

③システム調整も・・・

ところが、実際は思うように試合を進めることができませんでした。
というのも、東京の守備が激しい、かつ中をガッチリと締めていたからです。

そして、スタメン紹介でも触れた通り、東京は中5日。
中盤の強度は東京の方が高く、マリノスはうまく前線でボールを収めることがなかなかできませんでした。

さらに、ボールを奪ったら素早くカウンターを仕掛ける東京。
いつもマリノスが崩しきれず負けてしまうパターンのように、ぱっとしないまま前半の半分が過ぎ、引水タイムとなります。

しかし、この引水タイム後、マリノスのシステムが少しづつ変わりはじめます。

どのような変化が起きたか。
ビルドアップ時、内側に絞っていたSBがワイドに開くようになったのです。

特に、松原は外側に立つことが多くなりました。

ティーラトンに関しては、マルコスが左サイドに流れやすいため、変わらず中央で組み立てに参加することも多くありました。
しかし、引水前より両SBが開くようになったのは確かです。

これには、相手選手の意識をより外に向かせるという意味があります。

基本的にマリノスのSBをマークしていたのは、東京のSH。
すなわち、中に絞る偽SBをずっと使っていると、東京の2列目の選手も中に寄ってきます。

そうすると、余計に守備ブロックが固くなってしまいます。
これを解決するためのシステム変更でした。

「東京の2列目が中に寄るなら、外に攻めればいいのでは?」
という疑問が出る人もいるかもしれません。

しかし、大外につければ長いパスの間に東京の守備は整えられ、マルコスがSH裏を取ってもターンする前にアルトゥールシルバが潰していました。

このことも考えると、SBを外に立たせることを選択したのは良い判断だったのではないかと思います。

ところが、相手の守備の強度が高く、一向に攻めきることができません。
逆にSBが開いたことでできたスペースを東京が使い、多くのカウンターを受けることに・・・。

④前半終了間際に突破口

そんな悪い流れながらも、運良く失点せずに前半が終了。

支配率は58%と相手を上回っているのですが、シュートは3本。
対するFC東京は9本と、マリノスの3倍のシュートを打ったものの4本しか枠には飛びませんでした。

いや、本当に助かった。(笑)
このように、完全に東京の思い通りに進められた前半でしたが、一つ良い形を作れたシーンがありました。

それがこちらです。

前半38分のシーンです。

ティーラトンから前田にパスが入るも、マルコスがサポートに行けず孤立。

この感じの書き方だとうまくいっていないみたいですが、ここから前田ドリブルを仕掛けます。

中村(拓)との1対1に勝利し、右足でフィニッシュ。
惜しくもディフェンダーに当たってしまいましたが、前半で最もゴールに迫った攻撃だったと思います。

そして、このシーンが示してくれた勝利への鍵は2つあります。

1つ目は、前田が中村(拓)相手に質的優位であること。
2つ目は、マルコスが関与しすぎない方が良いということです。

この2点について深掘りしていきます。

まず1つ目の前田の質的優位について。

質的優位が示せたことで何になるかというと、前田をなるべく孤立させるようにチームが動くようになります。
前回のレビューでもお伝えした「アイソレート」ですね。

ボールを保持しながら相手選手を集めて密集を作り、前田に相手SBと1対1ができるようなスペースを与えます。

そして、2つ目のマルコスが関与しすぎない方が良いという点については、1点目と関わりがあります。

マルコスのマークについているのは基本的にアルトゥールシルバでしたよね。
つまり、マルコスがボールの近くに行くとアルトゥールシルバが寄ってくるわけです。

そして、人数が集まり囲まれるというのが中盤のマリノスのボールを失うパターンでした。

それならば、マルコスがボールに近づかないことでアルトゥールシルバを前田から遠ざけてしまった方が良いということです。

マルコスは全力でサポートに行こうとしていたので、偶然作られたチャンスシーンだったのかもしれません。

しかし、この攻撃パターンが後半多用されることになり、チャンスを多く創出することができました。

⑤ワンチャンスも決めきる強いマリノス

後半も変わらず劣勢を強いられるマリノスですが、歓喜は突然訪れました。

東京のチャンスシーンのリプレイが終わった。と思ったら、画面にはサイドから猛スピードでドリブルするエリキが。
エリキの素晴らしいパスをジュニオールサントスが冷静に決めきって、マリノス先制。

、、、何が起きた。(笑)

ダゾーンさん、こういうことがあるのでリプレイのタイミングを考えていただけるとありがたいです。(笑)

というのはさておき、そのくらいのスピードで切り替えをしたおかげで点が取れてしまったので、そこは評価すべきポイントかと思います。

リプレイの8秒間で相手のペナルティエリア角までボールを運べているわけですから。
素晴らしいです。

そしてなんといっても、ジュニオールサントス。

自分のミスから招いたピンチを猛プレスバックで凌ぎ、その数分後に先制ゴール。
そして、2点目。
と短い間で大きな仕事をしました。

感覚的には最近加入した選手なのですが、もう二桁得点。
流石です。

⑥まとめ

アルトゥールシルバの退場などにより試合が一変してしまいましたが、最後まで集中して4得点、クリーンシートという大満足の結果でした。

④でも触れた通り、前半でうまくいかなかった解決策を後半しっかり実践していたのも良かったですね。

これで22連戦も21戦が終了。
最後の広島戦、気合を入れて応援しましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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