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ゲーゲンプレスとは?4つの型とメリット・デメリットを解説!

投稿日:2020年12月6日 更新日:


「ゲーゲンプレスってよく聞くけど何なの?ゲーゲンプレスのメリットとデメリットを知りたい!」

本記事では、このような方に向けてゲーゲンプレスについて解説していきます。


 

それではさっそく見ていきましょう。
 

ゲーゲンプレスとは?

サッカーをよく見る人なら一度は聞いたことがあるであろうゲーゲンプレス。
ドルトムント時代にクロップ監督がゲーゲンプレスによって結果を残し、広く知れ渡るようになりました。

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現在、クロップが指揮をとっているリヴァプールでもこの戦術は使われています。

また、サッカー好きである日向坂46の影山優佳さんが「あなたのハートにゲーゲンプレス」というキャッチフレーズを持っていることでも一時期話題となりましたね。

そんなゲーゲンプレスですが、実は意味を間違えて覚えてしまっている人がたくさんいます。
まずは、言葉の意味を理解していきましょう。
 

ゲーゲンって?

ゲーゲンとはドイツ語で、「反対」、「対立」という意味の言葉です。
つまり、ゲーゲンプレスは「対プレス」ということになります。

多くの人は単純なハイプレスをゲーゲンプレスと勘違いしがちですが、このような違いがあるのです。

 

「ゲーゲンプレス=対プレス」の意味

「ゲーゲン」の言葉の意味がわかったところで、「対プレス」と言われてもあまりピンときませんよね。
これについて解説していきます。

対プレスというのは、カウンターを狙ってプレスをかけてくる相手への対抗策となります。
具体的には、あえて相手がボールを奪いやすい状況を作り、相手が前がかりになったところで奪い返してチャンスを作ります。

つまり、ボールを奪われた直後にかけるのがゲーゲンプレスということです。
 

ゲーゲンプレスの4つの型とメリット・デメリット

ゲーゲンプレスには、

  • ボールホルダー型
  • マンマーク型
  • エリア型
  • パスカット型

の4つの型があります。

ここでは4つの型とそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
 

ボールホルダー型

ボールホルダー型のゲーゲンプレスは現代のゲーゲンプレスの元となったものです。
1970年代にオランダ代表が取り入れた戦術になります。
こちらの動画をご覧ください。

ボール保持者に次から次へと選手が襲いかかっていきます。
まるで、ラグビーの試合を見ているかのようですね。
このようにボールホルダー型は、ボールホルダーに向かって徹底的にプレスをかける型になっています。
 

ボールホルダー型のメリット

ボールホルダー型のメリットは、相手選手に足元の技術がなかったり、判断が遅かったりすると簡単にボール奪取できることです。
息をつく間もない激しいプレスは、下位や戦術的に成熟していないチームに対しては有効になります。
 

ボールホルダー型のデメリット

ボールホルダー型のデメリットは、プレスをかわされると大ピンチを招いてしまうことです。
ボールホルダー1人に対して複数人で激しいプレスをかけるので、かわされると他の局面で数的不利な状況が生まれてしまいます。
 

昔は今ほど戦術が発達しておらず、プレスに対するトレーニングがあまり行われていなかったため有効な戦術でしたが、近年でこのプレスを採用しているチームはありません。
 

マンマーク型

マンマーク型のゲーゲンプレスはハインケス監督がバイエルンで使っていたものになります。
ボールに近い1、2人の選手がボールホルダーに対してプレスをかけ、その他の選手が相手選手をマンマークします。
こうすることでボールホルダーにパスを出させ、各マーカーがパスの受け手からボールを奪うという戦術になります。
 

マンマーク型のプレーを解説

最前線のレアンドロ・ダミアンが片方のCBへのパスコースを消しながらGKにプレスをかけます。
これに連動して周辺にいる相手選手3人に対し、しっかりとマンマーク。

パスコースを失ったGKはミスを犯してしまい、ゴールへと繋がりました。
 

マンマーク型のメリット

マンマーク型のメリットは、他の型のゲーゲンプレスと比べてリスクが小さいことです。
1人の相手選手に対して1人をマークとしてつけるため、常に数的同数となり、数的不利なエリアが生まれることはありません。
 

マンマーク型のデメリット

マンマーク型のデメリットは、一箇所でもミスマッチがあると狙われてしまうことです。
常に数的同数で対応するため、目の前の相手に1対1で負けないことが絶対条件となります。


 

エリア型

エリア型のゲーゲンプレスはクロップ監督がドルトムントで使っていたものになります。
選手を密集させることでそのエリアにいる相手選手に対して、圧力をかけ続けることで余裕をなくし、ボールを奪い取ってしまいます。

ボールホルダー型と似ているように思えますが、違いは自分たちでボール奪うことができるエリアに誘導する、デザインされたゲーゲンプレスだということです。
 

エリア型のプレーを解説

ボールを奪われた直後、中央寄りにポジションをとっていた18番の選手が一気にサイドへプレスをかけにいきます。
これによって近くの選択肢を完全に失った相手DFがクリア。

クリアするエリアもしっかりとカバーできていたためボールを回収し、一気にゴールを奪いました。
 

エリア型のメリット

エリア型のメリットは、相手の自由をかなり奪うことができることです。
ボールホルダー周辺のエリアを制圧するので、プレーの選択肢を限りなく少なくすることができます。
そのため、他の型よりボール奪取できる可能性が高いです。
 

エリア型のデメリット

エリア型のデメリットは、必ず数的不利なエリアが生まれてしまうことです。
自分のマークを捨ててボールホルダーのいるエリアにプレスをかけにいくので、別のエリアで相手選手がフリーである状況を多く作ってしまいます。
 

パスカット型

パスカット型のゲーゲンプレスはグアルディオラ監督がバルセロナで使っていたものになります。
ボールを奪われた瞬間に各選手が相手のパスコースを塞ぐ、もしくはあえて空けたうえでボール奪取を狙えるポジションを取ります。
このようにして相手が空いていると錯覚したコースにパスを出させ、最終的にボールを奪い取ってしまいます。
 

パスカット型のプレーを解説

ボールを奪われた瞬間、ラキティッチとコウチーニョが一気に上がりボールホルダー付近のパスコースを塞ぎます。
これによって選択肢が縛られてしまったボールホルダーは背後の選手へのパスを選択。

しかし、ここへのパスをしっかりと読んでポジションをとっていたスアレスがボール奪取し、ゴールへと繋げました。

 

パスカット型のメリット

パスカット型のメリットは、体力の消耗が少ないことです。
ボールホルダー周辺のエリアを制圧するので、プレーの選択肢を限りなく少なくすることができます。
ポジショニングによって相手の選択肢を消すゲーゲンプレスのため、体力を使いすぎずにボール奪取することができます。
 

パスカット型のデメリット

パスカット型のデメリットは、相手が視野から外れることです。
パスコースを消す対象となる相手選手は自らの背後に位置することになります。
そのため、適切なポジショニングができないと容易にパスを通され、ピンチになってしまいます。
 

ゲーゲンプレスを理解して観戦を楽しもう

ゲーゲンプレスの意味と4つの型、メリット・デメリットを理解できたら実際の試合を観てみましょう。
おすすめはリヴァプールの試合を観ること。
クロップ監督が率いるリヴァプールは、ゲーゲンプレスを使うチームとして有名です。
ぜひ実際のゲーゲンプレスを見て、サッカーの奥深さを楽しんでくださいね。

現代サッカーの戦術をもっと知りたい方は、「【必見】サッカーの戦術用語12選!現代サッカーを語る上で欠かせない用語を徹底解説」をご覧ください。

今回はこれで以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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