
ストーミングって何?ストーミングの戦術や実際のプレーを見たい!
本記事では、このような方に向けてストーミングついて解説していきます。
目次
それではさっそく見ていきましょう。
ストーミングとは?
ストーミングとは、ボールを失うことを厭わずに狙ったエリアへ素早くボールを運び、嵐のようなプレッシングで奪い返してチャンスを作ることを目的とする考え方のことです。
普通、プレッシングは自らのゴールを守る手段として用いられますが、ストーミングという考え方の中では、相手のゴールへ効率的に迫る手段となっています。
ゲーゲンプレスとの違い
ボールを奪われた直後に激しいプレッシングをかけるゲーゲンプレスとストーミングは混同されやすいですが、明確な違いがあります。
それはゲーゲンプレスはあくまで戦術で、ストーミングはプレーモデルだということです。
ストーミングというプレーモデルを実現するために、ゲーゲンプレスという戦術が使われます。
ゲーゲンプレスについては記事中盤で解説しているので、気になる方は読み進めてみてください。
ストーミングに必要な要素
ストーミングを実現するためには、
- 走力
- 判断力
- 戦術理解力
の3つの能力が必要になります。
走力
ストーミングを実現するには激しいプレッシングを行う必要があるため、90分間高い強度で走り続けることができる走力が必要です。
また、持久力だけでなく、相手により恐怖を与えるためにはスピードも重要な要素となっています。
判断力
ストーミングはボールを保持するチームが次々と入れ替わるため、素早く的確なプレー選択をすることができる判断力が必要です。
ボールを奪い返した際にチャンスだったとしても、判断を間違えたり、躊躇したりしてしまうと効率の悪い攻撃になってしまいます。
戦術理解力
ストーミングを実現するにはチーム全体で狙いどころやプレッシングのかけ方が共有されていなければいけません。
いくら鋭くてもばらばらなプレッシングは簡単に無効化することができます。
そのため、チームの選手全員が戦術を理解し、チームで連動して動くことが必要です。
ストーミングの2つの戦術
ストーミングを実現するための戦術として代表的なのは、
- ゲーゲンプレス
- ショートカウンター
の2つの戦術です。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
ゲーゲンプレス
ゲーゲンプレスとは、カウンターを狙ってプレッシングをしてくる相手へ対抗するプレッシング戦術です。
相手がボールを奪いやすい状況をわざと作り、相手が前がかりになったところで一気にボールを奪い返します。
ゲーゲンプレスには、
- ①ボールホルダー型:ボール保持者に次々と襲いかかる
- ②マンマーク型:マンマークで対応しながらプレッシングをする
- ③エリア型:ボール保持者のいるエリアを制圧する
- ④パスカット型:狙った場所にパスを出させるように誘導する
の4つの型があります。
ショートカウンター
ショートカウンターとは、高い位置でボールを奪い、手短に仕掛けるカウンターのことです。
ボールを奪った直後は相手の守備が整っていないので、ポゼッションで攻めるよりも簡単にゴールを奪うことができます。
ストーミングにおいては、高い位置でボールを奪いに行くことが多いので、このショートカウンターの成功率を上げることは非常に重要です。
ストーミングの実例を紹介!
それでは、実際にストーミングを志向するチームの動画を見ていきましょう。
今回紹介するのは、
- リヴァプール
- ライプツィヒ
の2チームです。
リヴァプール
プレミアリーグで圧倒的な強さを誇るリヴァプールの監督を務めるクロップは、ゲーゲンプレスを使う監督として有名です。
画質が少し悪いですが、プレッシングの激しさは十分伝わっていると思います。
まさに嵐のようですよね。
特徴的なプレッシング
ゴールから遠いサイドに追い込んでいくのが守備のセオリーですが、リヴァプールはサイドを封じる特徴的なプレッシングを行います。
これにより相手はサイドに逃げることができなくなるため、中央に入ったところでボールを奪い取ってしまいます。
ライプツィヒ
最近注目度の高いライプツィヒもストーミング志向チームの一つです。
ライプツィヒは素早いプレッシングと素早い攻めを重要視しているため、若くてスピードのある選手を集めています。
そして、監督のナーゲルスマンはなんと33歳という若さでUCLベスト4進出の経験がある逸材です。
上の動画(6:55~8:17まで)では、かなりわかりやすくプレッシングとショートカウンターについて解説されています。
動画からわかる通り、ライプツィヒのストーミングには
- サイドに追い込むプレッシング
- ほとんどワンタッチで崩す
という2つの特徴があります。
サイドに追い込むプレッシング
ライプツィヒはリヴァプールと違い、相手のビルドアップをサイドに誘導し、サイドに到達した時点で一気にボールを奪いに行っていることがわかります。
ほとんどワンタッチで崩す
ライプツィヒの選手はボール奪取すると、すぐにボール方向に近づいていきます。
これにより、相手の陣形が整う前にテンポ良くパスを繋いでゴールを奪うことができます。
まとめ
現代サッカーのトレンドとなっているストーミングについて紹介しました。
ストーミングと対立する考え方として、ポジショナルプレーという概念もあります。
サッカー用語について理解すると観戦をより楽しむことができるので、ぜひ色々な用語を学んでみてくださいね。
今回はこれで以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。